久しぶりのブログ更新です。
10月7・8日の「北のクラフトフェア」での「箱庭・枯山水ワークショップ」と「ネイチャーアートゲリラ、借景箱庭ゲリラ」は無事に終わり、初日は箱庭、ゲリラ併せて95名、2日目は134名の参加を頂きました。昨年を上回る実績に安堵するとともに、みなさんのご協力大変感謝申し上げます。
特に箱庭に関し、去年より増えてほしいが去年より忙しいのは御免と、自分勝手な要望がありましたが、その要望通りになって何とラッキーであったかと胸をなでおろしています。
2022年 189人
2023年 195人(前年比3%増)
10/7 初日のスナップ→ https://photos.app.goo.gl/BpGeLNJVKtM3j11Q8
10/8 2日目のスナップ→ https://photos.app.goo.gl/fnhnxncdjYN2MALn6
あらためて箱庭とは何か?
Wikipediaにはこうあります。箱庭 - Wikipedia
江戸時代から流行っていたなんてちょっとビックリですね。箱庭(はこにわ)は、小さな、あまり深くない箱の中に、小さな木や人形のほか、橋や船などの景観を構成する様々な要素のミニチュアを配して、庭園や名勝など絵画的な光景を模擬的に造り、楽しむものである。江戸時代後半から明治時代にかけて流行した。類したものに、盆景、盆栽がある。
さらに調べると 箱庭療法 - Wikipedia なる言葉があったりして、「箱庭」という言葉にあるどことなく特別な響き、その言葉を聞いた人たちの、「あっ、それ知っている」みたいなある種の予定調和的な反応が、「箱庭」の言葉に内包される期待感を感じさせてくれるのです。
箱庭療法(独: sandspiel therapie、英: sandplay therapy)は、心理療法の一種で箱の中にクライエントが、セラピストが見守る中で自由に部屋にあるおもちゃを入れていく手法。成人の治療にも使用されるが、もともとは遊戯療法から派生した。米国や欧州、日本など世界で広く用いられる手法である。
1911年「宇宙戦争」で有名なSF作家のH. G. ウェルズが自分の子供と床でミニチュア玩具を並べて遊んだ印象深い体験をもとに、イギリスの小児科医マーガレット・ローエンフェルトが技法としてまとめた。その後、スイス人のドラ・カルフがユング心理学を基盤としてさらに発展させた。
ユング研究所に留学中だった心理学者でユング研究の第一人者河合隼雄は、カルフと出会い箱庭療法を体験することになるが、日本に古くから伝わる「箱庭遊びと似ている」と直感した。現在では、病院・学校等の心理相談室、少年鑑別所などの機関で使用されている。
日本には、伝統的にお盆の上に石を置き、風景を作る盆石や、盆山・盆景などがあり、古くから箱庭で遊ぶ文化があったという。江戸末期から明治初頭にかけては多くの流派があった。湯川秀樹は幼い頃盆石遊びをし、その遊びを通して「自分の世界を作っていた」という。このように箱庭が日本に古くから伝わる風習の中にあったと言える。
箱庭・枯山水ワークショップをそのような心理療法として捉える認識は全くなかったものの図らずも納得させる説明がココ(心理系公務を目指す方々のための心理学用語を説明したサイト)にもありました。それは箱庭療法の心理的効果を謳った次のようなことです。それぞれ引用し解説します。
カタルシス効果と洞察
箱庭を制作していく過程において、カタルシス効果による自己治癒力が働き始めるとされます。また箱庭の中の世界を自分だけて創造し、それをゼラピストに見せ、自分自身も見直してみることから、自分の中の潜在的な生とその可能性などを洞察するきっかけとなります。
ホホホの森探検隊は決して心理療法的な箱庭づくりを目指してるのではありません。しかし実際箱庭を作成してみて、そして老若男製作に勤しみ熱中する様子を見て、ある種のカタルシスがあることはわかってました。それが自己洞察につながるって?w
非言語牲
自分の内的な感情を非言語で表現することができます。ただし、非言語的ゆえに箱庭の表現は多層的、多義的で曖昧さを含んでいて、それゆえに、セラピスト側の逆転移による誤解や読みの甘さが生じやすくなります。
これは、言葉にすればその通り(ただし前半部分)。ただセラピスト役はホホホの森探検隊にもどこにもいません。また逆転移という心理学用語もなんのこっちゃです。
簡便性と触覚性
クライエントの技術の優劣が目立たず、取り掛かりやすいという面があります。また、多くの人は砂の感触から治療的退行状態を触発されます(精神療法の過程で起こる治療的な退行)。
これは本当に強く思うところです。技術の優劣、換言すれば作品としての出来栄えの良さは、性別、年齢、器用さなどに関係がありません。退行状態を触発されることとは、「砂をいじり回して楽しい」という幼児の砂場遊びを思い出すような感覚のことを言っているのです。
創造体験と視覚性
実際の人生ではなく、箱庭のイメージの世界という守られた枠の中で、比較的安全に人生においての実験を視覚的に試みる事がてきます。箱庭を作り続けていくとドラマが展開されますが、そのシーンが静止した一場面として残るたの、自己体験を自分の中に収める事がてきます。
箱庭は多くの場合容器の中で展開されます。流木などの溝を苔と砂で埋めて生け花の草月流的な作品を作る方もいます。そこにドラマが展開したり、静止した一場面に自己体験を反映させていることも十分考えられます。が、はっきり言ってそんなことはどうでもよく、楽しければそれでいいのです。
ホホホの森探検隊では、この「箱庭」を、「箱庭枯山水ワークショップ」と呼ぶことが多いですが、余計な装飾を排して緑はせいぜい苔(コケ)程度で石と砂と熊手を配する場合を「枯山水」と読んでいます。しかし、基本は同じ。砂を用いて自分の世界を容器の中に展開する作業を伴うことでワークショップが完結します。
北のクラフトフェア昨年に続き2回目の出店
スタッフの配置
初日は8人(出張ワークショップ開催時は5人)、2日目は10人(出張ワークショップ開催時は6人)でブースをまかないました
川キモリ、阿ボスゴドラ、小オノンド、中ナカヌチャン、冬フォッコ
礼レイスボス©、明アブリ―©
岩イワーク、日フワンテ、悠イシツブテ©、美ミュウ©
今や子どもスタッフ©に箱庭のオペレーションを頼りきりです。
ラジオの取材
新聞の取材
盛岡タイムスが北のクラフトフェアの紹介記事として、ホホホの森探検隊の箱庭ブースを取り上げてくれた。確かに個別の作家さんを取り上げるのはなかなかハードルが高そうなイベントではあるので、ちょうどいい団体として記事に紹介しやすかったのだと思う(IBCラジオがインタビューの対象にしたのも同じ理由)。助っ人スタッフのフォッコがいたので場慣れしている彼女に記者対応を任せた。
今回のブース配置やスペースについて北のクラフトフェア実行委員会のK村さん、M野さん、I沢さんからそれぞれ、さまざまにご配慮いただいた。最初入口近くの本部テント左側の少し目立たないところに陣取られたけど、結局スペースが広げやすい歴文館前に配置してくれた。これはI沢さんの意図であることが「常設ベンチ4つのうち2つまで利用していいと思っていた」という言葉で分かった(奇しくもそうしていた)。ただM野さんが一部でも表通りに面して欲しいというキモリの要望を総親分であるK村さんに伝えたようで、K村さんが2日目にブースにやって来て最初様子を見に来ていて「今日は出足鈍いですね」と話したところ、その30分後にまたやって来て表通りに移動できるがどうすると聞いて来た。折しもお客さんが多くなっていた頃合いでもあり、スペース的にも限られそうなのでありがたくお断りした。その代わりその表通りのスペースに販促ディスプレイを置くことができ、それを見たメイン通りのお客さんを誘導することができたのは先にお伝えした通り。午前中はこのマネキン役をボスゴドラさんがやってくれたことに感謝。
借景箱庭ゲリラ
最後に
関係した皆さん、陰ながら見守ってくれた皆さん、大変ありがとうございました!(終)